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美容室経営の差別化戦略

全国の美容室の数は、およそ25万店と言われています。この数字はコンビニの約5倍となっており、その競争は決して甘いものではありません。

この記事では、美容室を経営するにあたり他のサロンとどのように差別化するべきかについて解説します。

目次

美容室の差別化は難しい

メニューでの差別化

美容室のメニューは、主に次の5つとなっています。

しかし、これらのメニューは多くの美容室で採用しているものであり、他店との差別化は簡単ではありません。メニューが同じとなれば、価格や施術者の技術・スタッフが店舗選びのポイントとなってきます。

価格での差別化

メニューが同じであれば、同じサービスでも価格が低い方が顧客を獲得しやすいかもしれません。しかし、価格を下げることになれば今まで以上の集客が求められます。集客が見込めなければ広告宣伝費にコストをかけることになり、美容室経営に影響が出てくるでしょう。

また、広告宣伝にスタッフの手を使うのであれば、雇用の問題も出てきてしまいます。

美容室が差別化するために
考えるべきこと

自社分析

「誰に」来て欲しいのか

まずは顧客ターゲットについて考えましょう。得意な顧客のタイプ、近くの競合店がどのような顧客をターゲットにしているかなどを材料に検討すると良いですね。

ターゲットを考えるときには、「女性」というだけでなく年齢層や職業などできるだけ細かく考えることが大切です。何を求めているのか、何を魅力と感じるかが変わってくるため、ターゲットによってメニュー内容や店舗の雰囲気、営業時間などを考える必要も出てきます。

市場調査を行い、出店エリアの人口動態、世帯年収を調べることも重要です。1人暮らしが多いか、子育て世帯がどのくらいあるのか、駅の利用者数はどのくらいかなど様々なデータを参考にするようにしましょう。

「何を」提供するのか

ターゲットが決まれば、何を提供するか考えましょう。もちろん、美容室であればヘアスタイルを変えることによって見た目の印象をアップすることや、可愛くなりたいといったことを目的とした方も多いでしょう。

しかし、美容室にはヘアトラブルを改善したい、髪質を改善したいという要望を持ったお客様もいますし、リラックスタイムを求める方もいます。目的に応じて施術メニューやドリンク提供、リラックスできる音楽を流すなどを検討しましょう。

「どのように」提供するのか

何を提供するか、それは目的に応じた手段を考えるということです。見た目の印象アップやイメチェンを目的としているのであれば、カット技術だけでなくヘアセットやヘアアレンジ方法について伝える、おすすめの整髪料や道具を教えるということができます。

リラックスタイムを提供するのであれば、音楽や会話だけでなく香りでも演出できます。

お客様を知る

お客様を分析することは美容室経営に活かすことができますし、どこが競合になるかについても知ることもできます。

お客様を知るために必要な主な情報はこちらです。

これらはお客様が予約・施術をした際にデータとして美容室で得られる情報です。これ以上の情報を得るのであれば、アンケートを実施するなどの方法が必要となります。

これらのデータを得ることで、見込み客を獲得するためにどうすれば良いのかを考えることもできます。

データを得る方法としては、美容室の口コミ評価をチェックする方法もおすすめです。口コミは良い意見だけでなく悪い意見も見られますから、現時点でのリアルな店の評価を知ることが出来ます。

悪いところは改善し、強みはどんどん押し出していくことが出来ます。さらに、競合サロンの弱みもチェックすれば、自分の強みとなるように考えることもできるでしょう。

競合他社を知る

美容室の顧客をしっかり獲得するためには、競合他社の情報を得ることも重要です。ネットからの情報収集はもちろん、実際に客として来店してみるのも良いでしょう。ここでは、競合他社を知るために押さえておくべきポイントを紹介します。

ニーズ・コンセプトは何か

競合他社がどのようなニーズ・コンセプトを対象としているかをチェックしましょう。誰に、何を、どのように提供しているのかという3つのポイントを押さえることで、競合他社のサービスの価値を知ることができます。キャッチコピーも参考になるでしょう。

どのような価値を提供しているか

提供価値、ブランドバリューが何か、ということについてもチェックしましょう。

提供価値は、サロンによって異なります。どのような価値を提供しているかだけでなく、顧客満足度にどのくらい影響しているのかについても分析できると良いでしょう。

お客様へのアプローチ方法

宣伝方法を知ることも大切です。

どのような手段で顧客にアプローチしているのかをチェックしましょう。また、新規顧客だけでなくリピーターを獲得するためのアプローチについても押さえておきたいですね。

競合他社が用いていない手段があれば、それを利用することで新たな顧客を取り込める可能性があります。メニューや提供価値に自信があれば、同じ媒体であえて真っ向勝負するのも良いでしょう。

業務効率化の取り組み

美容室経営を成功させるためには、無駄なコストを削減することも大切です。競合他社を見ることで、参考になるポイントがあれば取り入れましょう。一方で、競合他社が取り組んでいないのであれば大きなアドバンテージとなります。自分たちでも不要な作業がないか、改善点がないかを考え、やれることはやるようにしましょう。

美容室の差別化戦略の例

SNS戦略

美容室の情報を発信するにあたり、SNSは欠かすことが出来ません。SNSをうまく使うことで、新規顧客の獲得やリピーター獲得に繋がります。

店舗のオフィシャルアカウントだけでなく、各スタイリストのアカウントを作成し、それぞれが自分の得意なスタイルや好きなスタイル、最新のトレンド、おすすめのヘアアレンジなどを発信することで、多くのフォロワーを獲得することができ、それが美容室の発信力・集客力に繋がっています。

自分たちだけで拡散力をアップするのが難しいのであれば、オフィスメンバーがサポートすると良いでしょう。

多角経営

専門性の高い美容師という職業ですが、美容室でヘアサロンだけでなく様々な業種の多角経営をしているケースもあります。ヘッドスパに特化した店舗や脱毛サロン、ネイルサロンなどが挙げられます。

美容師は一生使える資格ではありますが、店舗数が多いことで将来的なキャリアに不安を感じることもあるでしょう。他業種の経営にも手を伸ばすことで、新しい分野に挑戦することができ未来設計が描きやすくなるのもメリットです。

安定した雇用、所得を生み出すため、ぜひ参考にしたい取り組みです。

ヘアメイクも行う

美容専門学校では、美容師としての資格だけでなくヘアメイクの技術を学ぶことができることも増えてきました。美容室だけでなくヘアメイク事業に参入することで、新規顧客の開拓に繋がります。メニューが限られている美容室だからこそ、ヘアメイクや着付などの新たなサービスを取り入れることも戦略となるでしょう。

また、スタッフとしても美容師とヘアメイクアーティストを両立することで、将来設計も見えやすくなるメリットもあります。

まとめ

美容室は競合が多いからこそ、他社との差別化が求められます。メニューが限られているため、顧客のターゲットを明確にし、独自の提供価値を打ち出すことが求められるでしょう。そのために、しっかりと情報を集めてサロンの経営方向を検討するようにしましょう。

また、美容室はSNS戦略や多角経営をすることによっても差別化出来ます。サービスを充実し、ライフスタイルの変化に対応した美容室経営を目指しましょう。

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